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南獣トウゲ 松岡永子
 劇場を選ぶ芝居だ。といっても難しいことではない。天井までの高さが身長の三倍は必要、ということだ。
 組み体操で肩の上に乗る。
 抱え上げた壺の上に板を渡し、その上で三点倒立する。
 人間技じゃないという感想しか浮かんでこない雑伎団のような技ではない。しかし中高生の体操部のレベルは超えている。それを妙齢(組み体操をできる体力のある年齢)の女性が演じる。むさくるしいおじさん役もすべて女性だが、へたに男っぽく作り込んだりはしていない。チラシで衣装をよく見ると、一見汚れに見える小さなしみが花の模様だ。細やかに女の子もしている。

 屋台を引く怪しげなひげの男。彼はお料理拳の達人であり、師匠に重傷を負わせて出奔した兄弟弟子を探している。王墓の供物を料理の材料にしたため親衛隊に追われながら、世情不安の原因、南獣さまに刺さった棘を抜くことになる。

 中国の伝承をアレンジした設定には矛盾もなく、その上に乗って展開するストーリーを安心して楽しめる。エンターテーメントとしては充分だ。
 しかしわたしにはストーリーよりも、目の前の身体の動きの方が圧倒的に面白かった。
 友情と喧嘩、誤解と和解。お約束のストーリー展開の基本的テーマは、皆で力を合わせて困難を乗り越える、だろう。それは組み体操という身体表現に相応する。
 組み体操以外の、一種のパントマイムも面白い。
 大熊だとも噂される南獣さまの登場シーン。二つの壺の口部分を見せて目に見立て、その前で手をひらひらする。髭だろう。わたしは南獣さまを龍と見た。

 パワーマイム、香港カンフー映画など、引き合いに出せるものはいろいろある。
 しかし目の前で展開する身体の楽しさは、説明しようという気などなくさせるものだ。実物を見ないとわからないよなあと思ってしまう。
 東京では有名らしいがわたしは知らなかった劇団。先行知識がなくてかえって楽しめた舞台だった。

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