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 DODODODODODO…。GYUUUNNNNN。。。SHYYUUUU.
鼓膜の震え。背骨の振動。視界の光流。皮膚の風圧。隣人の呼吸……。
身体のあらゆる器官が反応している。
意識は、音と光と振動の中に溶けていく。解けていく。
溶解液の中から湧き上がってきたのはめったやたらな幸福感だった。

 『釜山ビエンナーレ2002』においてログズギャラリーが仕掛けた[RESIDUAL NOISE/CAR#9]のドライブを釜山の町中で体験した。事前のトラブルのために、深夜12時スタートの真夜中のドライブになったが、かえって爽快な走行を楽しめた。運転とエフェクターの操作は、釜山ビエンナーレのスタッフであるKang Kyoung-Hyoung。1人2役の難易度の高い務めを彼は見事に果たし、私達取材班は加工・増幅されたエンジン音、ウインカー音、風切り音などに包まれながら、ハングル文字の看板が立ち並ぶ町を疾走するという存分に快楽を味わった。
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What is "Rogues' Gallery"?
ログズギャラリーは、1994年に浜地靖彦・中瀬由央によって結成された。
経歴
同年、1月12日より[ガソリンミュージック&クルージング]を開始する。
   
What is [Gasoline Music&Cruising]?
 車内に高出力の音響システムを搭載した車で行う、走行音を強調したドライブのこと。車が走行するのにともなって発生するエンジン音、ウインカーの点滅音、風切り音などをマイクで採取。それら走行音をエフェクト(加工)をほどこしてアンプリファイ(増幅する)し、車内に放出しながらドライブする。1994年の結成より1年間はスズキのジムニーで行われ、1995年より1998年までシトロエンXM-Xが使用された。
 1回のドライブは、ログズギャラリーの2人とゲスト2人(もしくは1人)のみ。基本的に、希望者からの電話による申し込みから始まり、ログズギャラリーが待ち合わせ場所、時間、ドライブコースを設定、決定する。内容は、天候や交通状況、車内のフィーリングにより、毎回変化する。
 ログズギャラリーは、1994年から1998年にかけて約300回、600人と共に[ガソリンミュージック&クルージング]を行った。また、2000年には、ロサンゼルス・18th Street Arts Complexにレンジデンスプログラムで滞在し、約20回・42人とともに行った。
※参考 http://www.nomart.co.jp/rg/
Title: Gasoline Music & Cruising
Year: 1995
Photo Courtesy of Contemporary Art Center, Art Tower Mito 写真提供:水戸芸術館
 
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