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日々是ダンス。踊る心と体から無節操に→をのばした読み物


14 京都の夏の体感温度 3

《京都の暑い夏 Hot Summer in Kyoto》体験レポート Vol.2

                                 レポーター:森本万紀子 [dance+]
                                 写真:田邊真理

ビギナークラスE 4/28(金)〜5/6(土) 18:30〜20:30 全9回
[概要] コンテンポラリー・ダンスって何? どんなことするの? そんな疑問に応える、恒例の「サラダ・ボール・プログラム」。ダンスに興味ある方へのイントロダクション・レッスンです。「暑い夏」人気講師による様々なスタイル、考え方のダンスに触れることができます。ワークショップ終了後、講師との交流の場を設けます。


 
  ヴェロニク・ラルシェ (フランス/マルセイユ)運動療法、整体、キネシオロジーの長年の研究を採り入れた彼女のレッスンは、骨格や筋肉の構造を深く意識させると共に、優れたウォーミング・アップのテクニックとして高い評価を受けている。パリ・オペラ座、ダニエル・ラリュー、バレエ・プレルジョカージュなどのカンパニーでプロフェッショナルダンサーにコンテンポラリーダンスとキネシオロジーを指導。日本でも多くのダンサーに影響を与え、DWL講師としても全国で引っ張りだこ。すっかり人気の定着したワークショップ講師。(提供:京都の暑い夏)
 


 ビギナークラスの中でも、5月5〜6日のヴェロニク・ラルシェ・クラスに参加してきました。こんなに敷居の低いクラスがあるだろうかと思うほど、非常にオープンで参加者を選ばない素敵なクラスでした。なによりも素晴らしかったのは、ほとんど通訳なしで進んだことです。英語が解らない人でも全く問題ありません。ヴェロは伝えたいことが非常にシンプルで、そのために必要な日本語をこの10年間できちんと習得しているようでした。「おっぱい」とか「おしり」とか「あいぶ」とか。いや、もちろん「引っ張る」とか「伸びる」「進む」とかも言いますが、そういうことはデモンストレーションを見ればある程度解ることですよね。目に見えない重要なサムシングは、「あいぶ」の一言で伝わっちゃうんです。日本語が流暢ではないことがかえって、伝えることをシンプルにしていくので、なんというか、ストンと了解できるのです。さらに全てに「!」がつくような押しの強い話術と、合間に挟まれる高らかな笑い声で、ビギナーにとって避けては通れない緊張感を知らないうちにときほぐしていきます。ヴェロの存在自体が面白いんで、笑ってるうちにその場で踊るということ以外のものを忘れちゃうんですよね。


 
  「ひっぱる〜!」
 
 キューバ音楽とかカリブっぽいのとか情感たっぷりの歌ものとか、いろいろな音楽を使っていましたが、基本的に踊りと音楽と気分とが分離していない類のものなので、原初的なとまでは言わないけど、シンプルな踊る喜びとか音楽の喜びが、動いているとストレートに入ってきます。
 そしてひとつの振りにひとつの音楽。それをびっくりするくらい繰り返します。2時間かけて4つの振りだけ。それもヴェロが3回やって見せればビギナーでも覚えられるレベルの、単純な8〜16カウント程度の振りです。それを4つに2時間かけるって、どれくらい繰り返したか想像もつくかと思います。もういいだろって思っても、まだまだやります、その倍くらい。だから振られた動きがだんだんと自分のものになっていく。慣れない動きには、ある程度の緊張感が伴いますが、繰り返すうちに動きに親しみ慣れていくことによって、動き自体が身体の隅々まで行き届くようになってくる。喜びが満ちてくるのと同じような感じ。だから参加者の顔がすごくいいのです。みんな楽しそう。なんとも開放的なムードです。

 そうして汗だくになって終ってみると、曲げる伸ばす引っ張る反る、跳ぶ歩く力を抜く、踊るために必要な基本的動きはほとんど学んでいました。それも、なんというか、心身ともに負担がない形で入ってきている。それに、大勢が行ったり来たり繰り返す中で人や壁とぶつからないようにするとか、後ろ向きに同じ振りをするというバリエーションの中では人と向かい合って動くことにもなるので、空間における自分と他のものの関係性も、ちゃんと意識することになるんですね。ここからダンスを始められるって幸せだなあと、ちょっと羨ましい気持ちにもなりました。インタビューでもヴェロは言ってましたが、「ダンスはよろこび」。それがダイレクトに伝わる、楽しくて気持ちのよいクラスでした。


 
  「ダンスはよろこび」
 

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