豊嶋: 展覧会をするにあたっては、まず、制作してもらう環境を作る、っていう気持ちから入ったんですよ。そこに一番に意味があるなと思った。 奈良さんの完成した絵だけじゃなくて、アトリエもみたい。どんなところでこの人は、ものを作って、どんなところに住んでいるのかな、と。全く分からなかったので。
奈良: 僕のスタジオは、来る人には部室って呼ばれてるんだよね。(笑) 人からみたら何でもないような、鉛筆一本、短くなりすぎて使えない長さのものでも、捨てられない。 部屋には大きいモノはなくて、細かいもの、雑貨みたいなものが多い。人形も多い。恥ずかしいよね。 普通の大人の人の状態に一瞬戻ったときに、ナンなんだ、この部屋は、と思う時もあるよ。(笑) そんな、普段制作している場所が、今回、大阪に移動した感じだね。