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 夏休み期間中(8月後半)、大阪、フェスティバルゲートにて、アニメーション上映会と子どもを対象にした映像ワークショップを開催します。ヌイグルミシアターは子どもの遊び場です。街の中に子どもの居場所がなくなってきていると感じた美術作家、藤浩志が考案、商店街の空き店鋪などで行われてきました。会場を構成するヌイグルミたちは、子どもがいらなくなったおもちゃをかえっこするというプログラム「かえっこ*」で集まってきたものを使用しています。ここでは、子どもが楽しみながら普段なかなか見る機会のない実験的で良質なアニメーションの上映や、アーティストによるワークショップなど、創造力を誘発する場として、様々なプログラムを用意しています。
 特別上映プログラムでは手塚治虫(1928〜1989)のテレビでは放映されていない実験的なアニメーションや若手作家の作品の上映。また、近隣の学童保育にて行った、事前映像ワークショップにて制作したアニメーションもヌイグルミシアター期間中に上映します。
 特別プログラム以外は、期間中、入場料無料で何時間でも遊べます。特にお子さまをお持ちの方は、お気軽にお越し下さいませ。
 また、このヌイグルミシアターは、昨年のPoly Prac. に引き続きまして、都市の中(商業施設)におけるパブリックに開かれた空間のサンプルづくりでもあります。街づくりなどに子どもの教育や街づくりなどに興味のある方は、23日の藤浩志によるレクチャーに是非ご参加下さい。

■ 監修: 藤浩志
■ 参加作家: 青木陵子+伊藤存・伊波晋・久保田テツ・小西小多郎・こまどり兄弟・村井美々・薮内美佐子・パラモデル 他
■ 期間: 2004年8月21日(土)〜31日(火)
■ 時間: 13時〜19時(土曜日のみ上映会を11時半〜と19時半〜に行います)
■ 入場料: 無料(土曜日の上映会のみ有料/下記参照)
■ 会場: remo[記録と表現とメディアのための組織]フェスティバルゲート4F
■ 主催: ブレーカープロジェクト実行委員会/大阪市/(財)大阪都市協会
■ 助成: (財)地域創造
■ 広報: ハラアートオフィス
■ 企画: 雨森信
■ 問い合わせ: 06-6634-7737 (remo) info@breakerproject.net

★こどもかえっこスタッフあつまれ!
開催期間中、かえっこコーナーのスタッフとして働いてくれる子どもと、大人を募集しています。当日のとび入り参加もokです。

★サポートスタッフ募集
美術家・藤浩志とともにヌイグルミシアターの設営、運営に参加していただける方(性別、年令問わず)を募集しております。

★アニメーション作品募集 
アニメーション作品を募集しております。大人も子供もジーンとくるような、笑えるような、脳みそにぐぐっとくる作品をお待ちしています。

Breaker Projectとは:
大阪市が推進する大阪現代芸術祭の一環で2003年からスタートしたBreaker Projectは、既存の美術空間、従来の展覧会では飽き足らず、様々な場面で表現活動を行う作家とともに、日常生活の営みに潜在する創造力、表現の可能性を掘り起し、現実社会における芸術の在り方、「芸術と観客の生きた関係」を再考するためのプロジェクトです。
2003年度は、藤浩志による「Poly Prac.」、伊達伸明による「ウクレレと歌留多で語る新世界」、きむらとしろうじんじんによる「野点」の3プロジェクトを行いました。今年度は、(財)地域創造の助成を受け、7月にはフランク・ブラギガンドによる阪堺電車の車両と駅のペイント、また、伊達伸明、きむらとしろうじんじんによるプロジェクト、藤浩志による「かえっこ」、そしてこのヌイグルミシアターの計5本を行う予定です。

 

藤浩志 略歴:
「社会的に価値を認められていない存在が、ある状態に昇華する変化」を感動に値する美と確信、美術表現を「新しい価値を立ち上げる技術」と考え、現在福岡を拠点に生活と密着した表現活動の企画、制作を行う。「地域、適正技術、協力」をテーマとし、作品を制作するだけでなく、『OS的表現』として、一般市民や子どもの創造力を育む場を作るといったような地域に根ざしたアートプログラムを開発、展開している。
 1960年、鹿児島県生まれ 京都市立芸術大学美術学部卒業、同大学院美術研究科修了
パプアニューギニア国立芸術学校の講師として2年間滞在(青年海外協力隊)、帰国後、建築企画・都市計画コンサルタント勤務しながら表現活動を行う。1992年藤浩志企画制作室を設立、国内外でのワークショップ、美術館などでの展覧会多数。
[log]-OsakaWebMagazine-にてロングインタビュー掲載中

藤浩志 最近の活動:
Vinyl Plastics Connection(VPC)1997〜
1997年、藤浩志が家庭内から排出されるビニールやプラスティック素材の廃棄物を収集するという「家庭内ゴミゼロミッション」を始めて以来、膨大な量のビニプラ素材が日々増え続け、家庭生活を脅かすほど蓄積されてしまう。そんな状況を克服しようと構想されたのものです。これらのビニプラ素材を「20世紀後半、大量消費社会の到来と共に発生し、21世紀前半、その存在が危惧され消滅に向かう素材」として捉え、それらの素材を利用した新たな生活様式や地域活動の創出を模索するためにはじめられたデモンストレーションとしての表現VPCは、藤浩志がシステムを提案し、参加者によって具体的な作品が生まれてくるというしくみとなっています。これまでに様々な人々や組織、また表現の現場や出合いの中で様々なプログラムが作られ、作品も生み出されてきました。美術館だけでなく学校や公民館、商店街や空き地などで地域住民との関わり合いの中で行われています。

かえっこ
上記のVinyl Plastics Connectionから生まれてきた子どものためのプログラム。子どもたちのいらなくなったおもちゃを「かえっこ(交換)」します。子どもの遊び場として、考案されました。子どもが主体となり大人と協力しながらつくるお金を使わない遊びのお店「かえっこ」では、「労働」を共にし「協力」しあうことで「対話」が成立します。現代の暮らしに失われがちな人どうしのふれあいが、自然に誘発されます。2000年に福岡でかえっこを開催してから、商店街や公民館、美術館など、また小学校の総合学習のプログラムとして全国各地また海外も含めて、40箇所以上で開催されています。
このかえっこで使われるカエルポイントは、いわば子どもの地域通貨(カエッコショップ内での)であり、世界中で使われる通貨を目指しています。

ヌイグルミシアター
「かえっこ」の開催によって膨張し続けるヌイグルミの二次利用から発案された子どもの遊び場です。床や壁紙が柔らかいヌイグルミで埋め尽くされた子どもの為のシアターでは、子どもの為の良質のアニメーションや実験映像、人形劇など様々な手作りのパフォーマンスがアーティストや子ども達、周辺住民の手によって上演されます。中心市街地に子どもの居場所を作り出すサンプルとしてだけではなく、地域住民の様々な活動が発生する場となることも想定されています。



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long interview vol.3