log osaka web magazine index
日々是ダンス。踊る心と体から無節操に→をのばした読み物
文・写真
+ dance+編集委員会
dance+とは
ダンスを楽しむ研究サークル。情報編集のほか、ドキュメント、ビデオ鑑賞会などをとおして、ダンスと地域、ダンスと生活をつなぎます。

- 古後奈緒子(メガネ)
窓口担当。守備範囲は前後100年ほど。
- 森本万紀子
エンタメ担当。
- 森本アリ
音楽家/ガラス職人/グラフィックデザイナー/DJ/家具職人/映画助監督/大家/自治会会長/NPOスタッフなど。
- 神澤真理 NEW!
日常の中にある「おもしろそう」を発掘中。

記事へのご意見、ご感想、上記活動への参加に関心をお持ちの方はこちらへ→  danceplus@gmail.com


27 京都の暑い夏2007ドキュメント Vol.2

講師インタビューと、もうひとつのedge、フェスティバルゲート問題について

                                   記事構成:メガネ [dance+]
                                   翻訳:森本万紀子 [dance+]


《今号の内容変更のお知らせ》

今号は、第12回国際ダンス・ワークショップ・フェスティバル「京都の暑い夏」のドキュメント第2弾として、講師インタビューと合田有紀さんのコメントを予定していましたが、次のように構成を変更させていただきました。ご了承ください。


  ◇ もうひとつのedge、フェスティバルゲート問題について ◇

  01  DANCE BOXと(&/with)ダンスの意味を考える

  ◇ 《京都の暑い夏 Hot Summer in Kyoto》講師インタビュー Vol.9-11 ◇

  02  Vol. 9 イニャーキ・アズピラーガ

  03  Vol.10 エマニュエル・ユイン

  04  Vol.11 インゴ・ローゼンクランツ

  ※合田有紀さんによるアンジェレポートは、Vol.3でお伝えします。お楽しみに。



----------------------------------------------------------------------------------------------



             DANCE BOXと(&/with)ダンスの意味を考える



                                       メガネ [dance+]

去る5月29日に、大阪市は4つのアートNPOの活動拠点となっているフェスティバルゲートの売却決定を公にしました。
公式発表はコチラ>>  

 この、公設民営という国内では稀な運営形態の成功例として注目を集めてきた、官と民のパートナーシップの解消がもたらすものは? こう考えてみると、全体を見渡すことが不可能な利用者、あるいは地域住民にとって、その結果を「お金」の観点から見積もってみても、不可解な決定だと言わざるを得ません。解体や再生のコストを考えに入れるなら、かさむ家賃のリセットになるのかどうかも不明であり、その先に地域にもたらされるものが更地なのか廃屋なのかも定かではない。加えて、アートの名のもとに行われる価値の生産行為が地域へ、市民へ、少なくとも10年計画で波及することを見込んで、両者が行ってきた投資の回収はどうなるのか? などなど、疑問は尽きません。

 とはいえ、なされてしまった決定について、こんな風に一つの論理で“判断”を試みても、危険であると同時に生産的ではありません。では、この決定を「残念!」で終わらせないための選択肢は何なのか。自問したところ、この問題について、とりあえず誰かと話をつづけたいなと思いました。

 この暫定的な選択は、4団体が生み出す“アート”に対して、欲求…というよりは下心を持つ利用者が、まずは「いるんです」ということを主張し、表現し、誰かと共有したいという私的な欲求に根ざしているのですが、一方で、利害関係の当事者であることを自覚したからといって、公の論理の土俵に上がって何かを述べることには疑いがないわけではない。アートにまつわる公私の未分な活動領域というものに対して個人的に関心を持っていることもあり、まずはDANCE BOXのヘビーユーザーで、この決定を「はい、さいですか」と受け入れたくはない「私」が、立場の異なる「私」人に会いにゆき、対話という形式を試して記事にしてゆきたい思います。

 フェスティバルゲートという土地を失っても、4団体が活動をつづけてゆく(と思われる)のと同時に、アートを求める個人の営みは続くわけであり、DANCE BOXとダンスと私と社会の関係を考えることで、両者の未来に向けて生産的なものの見方や姿勢が見つかればと考えています。

参考:まずはどういうことなのかを知りたい方のために
いろいろ報道もされていますし、当事者の声を知る材料としては、各NPOが2005年にもちあがったこの問題に際して開いてきたフォーラムの記録集があります。 >>「新世界アーツパーク未来計画」
他にもリンクを準備中です。参照リンクをご存知でしたら、dance+までお知らせください。

追記:6月21日にDANCE BOXおよび新世界アーツパークの現状報告会が開かれる予定です。
詳しくは、DANCE BOXのウェブサイト をご覧ください。同サイトでは、この問題についてのリアルタイムレポートもご覧いただけます。

page 1 2 3 4 next >>
TOP > dance+ > > 27 京都の暑い夏2007ドキュメント Vol.2
Copyright (c) log All Rights Reserved.