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 2002年3月、ロンドンでの初プロジェクトとして店舗デザインの仕事を納めた。graf UK officeを拠点に日本からもgrafの製作チームが飛び、ロンドンの職人さん達と共に作業にあたった。日本とイギリスの道具や工法の違いにお互いに感心しながら、それでもモノづくりに関する多くの共通部分を確認した。

  同年4月、フィンランドのヘルシンキを中心に活動するAULAというグループを訪ねる。彼らは、コミュニティーそのものをデザインするためにAULAというサロンを運営している。サロンの会員はそこで自由にプロジェクトを行う。6人で始まったgrafも現在スタッフは合計で21人在籍している。それぞれが、grafという船を動かすための各人の持ち場をこなしつつ、あっちの島にはおいしいモノがあるらしいとか、こっちの島にはおもしろい人達がいるなどと言いながら進路を決める。そして、誰が一番楽しい船上パーティーを企画するか競い合っている。

  結果としてメディアを通じて世界中に拡がる、横のつながりを機軸として複数に同時存在する様々なシーンを繋ぎ合わせて行きたい。好みのスタイルは違えども、与えられた現状に満足できずに、それならば自分たちで創り出そうという方法を選んでいる内外の人々をリンクさせて行きたい。僕たちは、そんなgrafの歴史を日々刻んでいる。




 
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