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『ファーズ』の次の作品、『ローザス・ダンス・ローザス』の振付はどのように?

すごく数学的で、紙の上でA,B,C,D,E,Fと並べて出来る色々な組み合わせを可能な限りやりました。あと、何をいつその通りにやらずにはずすとか、何が出来ないか、必要ないか、そこら辺が演出的に彼女はすでに上手でした。
強さの中にある弱さや、レペティティヴ(反復の動き)の中に見えるそれぞれの違いとか、感情を訴えること。これらは今日の自分のままでよくって、何もお話しはなく、もうとにかくABCDやすべてストラクチャーでした。ずっと後になって今、自分がやっている事がミニマリストというグループに入るとわかりました。

観客にダンサーの息づかいとして伝わってくる、独特の呼吸法はどのようにして出てきたのですか。

必要にせまられてです。とにかく『ローザス・ダンス・ローザス』はユニゾンなので、そうでもしなくては、一緒に踊れないとそのときは思っていました。後そういう風に大げさに呼吸をしたり、水を飲んだり、鼻をかんだり、包帯をつけたまま踊ったり、なにもかくさない態度というか、アチチュウドというのは、Rosasスタイルに定着しましたが、どこか生意気というか若かったのでしょうか。でも今でも相変わらずやっていますけれども。

サスペンションとともに一呼吸おくような間合いが生まれますね。呼吸法は、振付にどのように影響しているのでしょうか。

動きのすべてはこのフレージングによるので、呼吸の仕方でもちろんすべてが変わります。変わるものは性質やリズムやダイナミックさや時間その後の流れなど色々影響されます。
あと、サスペンションの仕方はシレーヌの影響が大きいです。彼いわく、サイレンスも音楽やリズムですから。

ご自分の踊りと一体化していると思われるのはどんな作品ですか。

どの作品もアンヌ・テレサが右を向けといえば右を向き、左を向けといえば左を向いた作品ではなく、格闘?のあとの賜物ばかりで、すべてが私達で私達の一部です。
あと、自分の踊りって何なんだろう?私は30年、踊っているけれどまだわかりません。

その間、一度フリーの立場をとられた時期があるかと思います。間をおいて同じ作品を踊ると、何か変化は?

1993年に『トッカータ』を創り、踊り、94年はそれのツアーで、95年に娘を出産したためSTOPしました。
1997年の『ジャスト・ビフォー』から再び正団員です。

JUST BEFORE
photo:Herman Sorgeloos

95,96年はP.A.R.T.S.でRosasのレパートリーの先生をしていました。
去年Rosas 20周年祭のガラコンサートで『トッカータ』のソロをやりましたが、生演奏のせいか、相変わらずフレッシュな舞台でした。質的にはわからないけれど私の振りをアンヌ・テレサが構成したせいもあって、昔がどうだったかではなく、そのときの自分が出せたはずです。
何が変わったとか、どうだったかとかは、関係のないところで踊っていきたいです。

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