アーティストからのメッセージ〜Part.3
声楽・ソプラノ/宮西央子
今年度選ばれたアーティストから皆さんへのメッセージをお届けします。
Part.3は声楽家・ソプラノの宮西央子さんです。
彼女もまた、技術も重要ですが、いろいろな意味で“味のある”、“おもしろい”声楽家・音楽家でありたいと言っています。声楽家も数多くの応募があり、特に女声の応募は多い中選ばれたのは、そういった点が選考委員に伝わったのではないでしょうか?
聴きに来られたお客さんが、ソプラノや声楽が好きになってくれることも、もちろん嬉しいのですが、そういう彼女の個性が皆さんに受け入れられたなら、それもまた嬉しいことです。
音楽を志している者にとりまして、『リサイタルをさせていただける』ということは夢のようなお話です。大阪AISは、そのような機会を4度も与えていただけ、私たちを取り巻く状況からは信じられない程の幸せです。・・・ただ、今は『夢』に向けての準備に追われる毎日でして、この幸せを実感できるのはいつのことだろうか・・・と、不安で一杯ですが、それでも、このチャンスに多くの方々と出会えることは、とても嬉しいことですし、この出会いにはワクワクしています。
「歌うこと」は他の楽器と違い、お稽古に通わなくても自分の声を使うだけで「味」のある音楽が出来てしまう、実は誰でも幼い頃から大好きなことなのではないかな・・・といつも思っています。でも、クラシックの『うた』は、「びっくりするような高い声、大きい声を出す。」「外国語の歌は言葉が分からない」などなど、広く世間一般には、まだ馴染みの少ない方々もたくさんいらっしゃると思います。このように思っていらっしゃる方々にも今回ぜひ御来場いただき、「どこか懐かしい」「聞いたことある」とメロディーを楽しむことや、「声」そのものの音色を楽しむ、普通の楽器のコンサートような楽しみ方もあります。また、外国語の言葉そのものを理解しなくても、「その気持ち、分かる・・・」と、対訳などを見ながら想いを馳せたり、日本語とは違う外国語の持つリズムや、音そのものを味わうこともできるのでは?と、様々な楽しみ方がありますよ!ということをぜひ知っていただけたら嬉しいです。
・・・と大きなことを言ってしまいましたが、私の持てる全力で、とにかく頑張るのみ!・・・が本音です。
御来場いただくお客様との新しい、素敵な出会いのために。そして私達の後に続くであろう後輩たちのためにも・・・
宮西 央子
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