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「4回のリサイタルを終えて・高田剛志」

 このたび大阪市推薦アーティストに選ばれ、初の大阪での演奏会という事で、どのような形の物となっていくのかとても楽しみでした。
 お客様と出来るだけ近い距離で音楽を分かち合いたいという僕の方針から、4回ともすべてトークを交えたコンサートにしてみました。ご来場いただきました皆様のアンケートによりますとトーク形式に関しては賛否両論のようでしたが、僕の考えでは、トークがいわゆる難曲として捉えられているプログラムでも、同じ目線で皆様と感動を分かち合える役割を果たしてくれたのではないかと思っております。話しながらの演奏というのは、トークなしのコンサートに比べ、集中する事がかなり難しいのですが、会場の温かく和やかな雰囲気のお陰で、お客様方の「気」を感じつつとても自由に演奏することが出来たと思います。
 どの演奏会場も、その地域に住む人たちに密着している男女共同参画センター内にある多目的ホールで、クラシック音楽は本来ジャンルも国境をも越え、演歌やポップスと同じ様にとても身近で、リラックスする為にあるという感覚になりやすく、とても理想的な場所であったと思います。ホールの広さも座席数も僕にとって室内楽の演奏会には最適なものでした。これは、ドイツでよくある地域の身近なコンサートの形によく似ており、このような形式のリサイタルをもっと増やしていけたら、クラシックの良さを現在より沢山の方々に知って頂けるのでは、と考えております。もちろん、本当のクラシック音楽の素晴らしさを伝え、息の長いものにしていく為には、僕たちアーティストそれぞれの力量、感性がかなり問われる事になるのですが・・・ 
僕は大阪出身ではないので知人が少なく、この4回に渡る演奏会においで下さいました皆様には心から感謝の気持ちで一杯です。再び僕のチェロを聴きに来て下さる方々のご期待に沿えるよう、また演奏会の後にお声をかけて下さいました方々、アンケートにお答えくださいました皆様の温かいお言葉を励みに、もっと良い演奏が出来るよう、ますます精進していきたいと思っております。
 このような素晴らしい機会を与えて頂きまして、本当にどうも有難うございました。

高田 剛志

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