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「4回のリサイタルを終えて・芳村雪」

AISの演奏者に選ばれてまず第一回目のイベントが終ったところで、会場に足をお運び頂いた方々には心からお礼を申しあげます。本当に本当に来て下さって嬉しかったです。
どうもありがとう!!

さて今まであちこちで演奏をしているけれど、今回初めて経験したこと、へぇなるほどといいアイディアが浮かんだり感心したり学んだことが多かったです。

私は人前で弾くのが好きだから、もちろんどこでコンサートをするにしても楽しみだし気合が入るけれど、やっぱり母国で、しかも地元関西ですからね。私は関西が好きだ。メチャメチャ好きだ。というわけで今回のコンサートは何が何でも成功させたかった

でもじゃあ、その成功って一体なんだ?

好きで好きで仕方ないものを仕事としてやっているけれど、プロである以上はそれが単なる舞台上での自己満足ではダメだ。まず自分が演奏していて嬉しくないと、心が入らないと、聴いて下さる人に喜んでもらうことは無理だからそれは大前提として、じゃあ私の演奏で人のために何ができるだろう。
なんてことを本番までずっと考えていた。

私がいつもコンサートの目標としているのは、簡単に言うと「ああ、なんか今日は良い一日だったなぁ」と聴いて下さった人がなんか良い気分になること。そうすればそのコンサートは私にとって大成功である。
が、でも来て下さる方々は具体的にどう感じて何を希望なさるのか。

今回初めて聴衆アンケートというのを実現しましたが、これは本当に私にとって大きな気付きやアイディア、勉強になりました。
お答え下さった方々には本当に心から感謝しています。これからもビシバシお願いします。

その中でも演奏に関してのご意見がとても多く、私もそれを読んで色々とたくさん考えたので私の思うところをちょっとまとめてみます。

私は今後も、全員が息を呑んで耳を傾ける中、その会場全体の空気をクラシックギター独特のピアニッシモで揺り動かすというような、それの持つ本来の純粋な魅力をずっと長く伝え続けていきたい。
そしてポピュラーな映画音楽やジャズなどをプログラムに取り入れることへの要望も多くありましたが、そういう方向は他のギタリストの方々にお任せして、やっぱり私は、多くの人が聴き慣れないかもしれない、でも時々この世の奇跡をはっきり見せてくれる、魂の真髄に直接ビリビリと働きかけて失神するほどの幸福を与えてくれる、私は死んでも離れられないであろうほど惚れに惚れている、本来の純粋なクラシックギター音楽の最良の部分を運び届ける使者として一流のものになるつもりです(分かりにくい文ですみません)。

なぜなら私はクラシックギタリストだから。

その意味でプログラム構成に関しては100%皆さんのご要望にお答えすることはできないけれど、でも自分で妥協せず納得して選んだものに関しては、冗談抜きで命がけで磨きをかけようと思っています。
いい演奏、いい舞台につながることであれば何でもしよう。
だって私はこれが好きでこの道を選んで、そして幸せだから。

またギターのピアニッシモが隅々まで行き渡る、ギター音楽にとっては最適な小さめのホールで(大きくても今回のクレオホール程度)ずっと活動できればと思っています。

と、初めの文体から見たらエライ硬くなってしまいましたが、かなりまじめに書いているので仕方がないのだなあ。

それからもうひとつ。
私は『 演奏中の顔が怖い 』とどの国で弾いても言われます・・・。
たいそう気にして鏡の前で弾きながら表情の練習もしてみたりしていますが、今のところ功を奏していないようです。
が、私は別に怖い人じゃないので怖がらずに(←嘆願)気軽に声をかけて下さいね・・・。

それでは皆様にまたお会いできる日を心から楽しみにしています!

P.S 写真と実物が全然違うと結構言われたので(ナンダヨーマッタク・・・)、そろそろ撮り直そうかな。

芳村雪

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