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御鳳輦奉安船(Z)

大川の水面を大船団が行く。御鳳輦や神輿が乗った奉安船、そのお供をする供奉船、神楽や地車囃子、能を奉納する舞台船、明々と火を灯す篝船……水上の共演の後、再び陸に上がった渡御列は祭りのフィナーレ、宮入に向かう。

 船渡御は二手に分かれる。奉安船・供奉船は天神橋付近で乗船し、催太鼓を先頭に次々と出航、上流の飛翔橋でUターン。奉拝船は飛翔橋付近で乗船し、天満橋でUターンする。再び陸に上がるまでの約二時間、船団は華やかに川面を駆け巡る。ルート沿いの川辺や橋のたもとには鈴なりの見物客。夜空には奉納の花火が上がる。奉安船、奉拝船の他にも、ドンドコ船や人形船など船列の間を自由に行き交う列外船も、能船や篝船など船団には加わらず川中で停泊した船も、祭りの賑わいに欠かせない。神とともに渡御し水上を遊ぶ船と、それを囃したて盛り立てる船。巧みな演出が祭りを佳境に導く。
 夜のとばりが降りるころには、最後の見せ場、宮入が始まる。催太鼓を皮切りに次々と各講社が上陸。大阪天満宮の境内は、太鼓、囃子、踊りの渦。鳳神輿、玉神輿がしんがりに宮入するのは二十二時過ぎ。見物の人波もようやく引き始める。そのころには本殿で、還御祭の神事が行なわれ、祭りの幕が下ろされる。


催太鼓船
神鉾講船
御神酒講供奉船
地車囃子船
福梅講船
花傘講船
獅子舞船
金幣船
文楽船
落語船
御羽車奉安船
御文庫講船
丑日講船
御旗講船
御錦蓋講船
大阪天満ライオンズクラブ奉仕講船
御鳳輦奉安船
篝講供奉船
吉備講供奉船
鳳神輿奉安船
玉神輿奉安船
ドンドコ船 (Z)
神楽船 (Z)

《列外船 》
ドンドコ船
人形船

《舞台船 》
神楽船
天神祭囃子船
能船

《奉拝船 》
鯛船
梅風講供奉船
大商供奉船
領事団奉拝船
大阪府奉拝船
大阪市奉拝船
支部・協賛会委員船
留学生奉拝船
市民船


人形船(Z)

大船団と火と水の共演。
陸渡御を終え、講社ごとに船に乗り込む。船団は100隻あまり。両岸には無数の篝火や提灯が灯り、19時を過ぎれば花火が上がる。大船団の渡御を火と水の共演が彩る。


熱気の中で、荘厳な神事。
舞台船では陽気に鳴り響く祭り囃子。御鳳輦船では荘厳な水上祭の神事。威勢のいいドンドコ船も姿を見せ、動と静のコントラストが際だつ。


(Z)

熱い余韻を残して、フィナーレ。
船を降りた渡御列は、熱い余韻を残しながら、大阪天満宮に次々と入っていく。名残を惜しんで響き続ける地車囃子。御鳳輦の宮入で御神霊が帰って来ると祭りもフィナーレだ。


(Z)

大阪天満宮本殿で斎行される還御祭が終わると、2日間の熱気は収束に向かう。最後まで鳴り続けた地車囃子も打つ手をやめる。そして日付が変わるころ、ようやく祭りの後の静けさが、境内を満たしていく。

《 撮影:上田安彦(U) 山村善太郎(Z) 》

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