第一回 亀治郎の会
8月2日(金)〜6日(火)、京都造形芸術大学春秋座で亀治郎さんが、初の自主公演「市川亀治郎の会」を開催する。演目は「摂州合邦辻」と「春強鏡獅子」。(http://www.kamejiro.net/)
そのプレ・イベントとして、6月15日(土)、「摂州合邦辻」ゆかりの地を亀治郎さんとともに訪ねるバスツアーが開催された。亀治郎さんのご両親、段四郎さんと奥様も東京からこの日のために駆けつけて参加された。
 |
バス車中で玉手を語ります |
100名を越す人が京阪神を中心に全国各地から集まり、2台のバスに分かれて乗る。午前午後と、それぞれのバスに、この旅の案内人で文化プロデューサーの河内厚郎先生と市川段四郎さん(亀治郎さんのお父様)、亀治郎さんと段三郎さん(段四郎さんのお弟子さん)が乗り換え「摂州合邦辻」全偏にまつわる場所を回わるというコースだ。私は亀治郎さんの車中の聞き手として亀治郎さんチームに同乗した。
・・・と何気に書いたのですが、実は前日までは、河内先生のアシスタントといいますか、「トイレはこっちですよ」とか、そういうお世話係りのみで行くつもりでいたもので、前日のミーティングで車中の聞き手をおおせつかった時は「ゲゲッ!!」という感じだったのです。
 |
高安山山頂から 中央・段四郎さん
左・スピーカーを持って解説する河内先生 |
自主公演という大仕事に挑む亀治郎さんの思いは察するだけでも大変なこと。その邪魔にならない様、未だかって一方的にお顔を拝見したことしかない亀治郎さんから上手くお話が伺う事が出来るのだろうか、とても不安でした。
結果は・・・凄く良かった。私の仕事はどうか分からないけど(すみません)、亀治郎さんの話を伺って、とにかく私は、先にチケットを買っていたけど、もう一回分のチケットをまた慌てて買ったから。この公演に挑む亀治郎さんの半端じゃない気持ちをヒシッと感じて、一回観るだけでは物足らないな・・・と思ったからです。
 |
背中 |
話は少し飛びますが、平成11年から年2回ずつ、大阪市の主催で、私が所属する「関西・歌舞伎を愛する会」が協力をして「お芝居探検隊」と称する芝居にゆかりの地をテクテク歩くツアーを開催しています。その隊長は今回の旅先案内人でもある河内先生で、私はカッコ良くいうなら、そのコーディネーターの様な事をしていて、多くの芝居の名作が生まれ育った街・大阪には、芝居好きなら「うーん」と思うような場所が山盛りあるんですよね。
そして、そういう催しで一番とにかく絶対大事な事は参加者の皆さんに何事も(事故が)ない事です。
 |
お昼ご飯です |
今回のバスツアーは参加者の皆さんが、集合時間の5分前には全員の点呼が終っちゃうという位、スタッフは大助かりの方々ばかりでした。
この日、段四郎さんにお目にかかれたのも嬉しかったです。ご病気での休演があったので心配していたのですが、これまた初めて素顔を拝見した段四郎さんは、古風で大らかな舞台、その舞台から感じる雰囲気そのままに、紳士で折り目正しく優しい方、奥様も気さくで美人で・・・とても素敵なご夫婦でした。
KAMEプロくらぶ、亀治郎の会をはじめとするスタッフの皆さんも、カメラマンさんも、「亀治郎の会」の成功にむけて皆が一生懸命で、そしてそして、主役の亀治郎さんは色んな堀下げをしながら役作りをし、精一杯出来ることをして自主公演に挑もうとされている・・・私って思っている事をけっこう言ってしまう人間です。だから実際に感じた事だけ正直に発信したいと思う訳で・・・だからこれ、心からの感想で、いつも思う事、いつも後からしか思えない事なのだけど、どんな仕事も初めてする時は不安だらけだけど、それが良くても良くなくっても、結果はいつも自分にとってはいい事、経験が出来たという事の良い事なんですよね。始めのビビリは何処行っちゃったの?って感じで、この日、たまたまウン十ウン回目の誕生日だった私にとって、結果も良かった、良かった一日でした。
 |
お昼ごはんをとった信貴山観光ホテル前で |
|