言ったら、僕をものつくりの世界へ引き入れる一つのきっかけを作った人なんです。以前から美術家として造形を創る段階において自分の美しいと思えるカタチ、美意識が育てられたバックボーンには怪獣造形やSF映画、漫画であったりという、少年時代に見ていたものの中に美意識の根源があるのではないかという追求心を持っていたこともあって、そこを探るようなことが出来たらなって。
それで、今回、怪獣造型師の品田さんを招き、僕の美意識の根源がいったいどこから来るのか、またそれが普遍的なものであるのかどうかということも調査をするためのワークショップにしようと。多く一般の方に怪獣を発掘、発見してもらうことによって、そこに共通の美意識が存在するのか、あるいは我々の美意識の根源に近いものはあるのか、といったようなことの個人的な研究に。同時に参加者みんなで考えた怪獣が、あわよくば実際に東宝の新しいゴジラ映画にその新怪獣として登場出来るかもしれないという発展的な可能性も考えているんですけどね。
品田さんに参加してもらったことや東宝の富山省吾プロデューサーを審査員として巻き込んでいることは、「ゴジラ対太陽の塔」映画化の復活に少しでも近付けるための下心も潜んでいたりもする。このようないろんな砕片から今回のワークショップに至ったわけです。
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