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text by 豊嶋秀樹(graf)
後藤繁雄・・・編集者/クリエイティブディレクター。1954年、大阪生まれ。http://www.gotonewdirect.com/
編集を中心に、広告制作・企画・商品開発・web開発・展覧会企画など、ジャンルを超えて幅広く活躍。「独特編集」をモットーに、写真集やアートブックなどを数多く制作。代表作に『観光』(細野晴臣+中沢新一)、『TECHNODON』(YMO)、『TOKYO LOVE』(ナン・ゴールディン+荒木経惟)がある。自著に『トランスパランス』『天国でブルー』『イン ハバナ』『太陽は笑っている』など。
クリエイティブユニットcodeを坂本龍一らと結成。また、「編集力」を身につけるワークショップ“スーパースクール”を東京、大阪でも行う。
「僕が最初にグラフに来たっていうのも、編集者として来たっていう感じがする。そして、編集者というのは『自分より世界の方が面白い』と思ってキョロキョロしながら生きている。そして、仕事を通して現実を調べるっていうのが習性になっちゃっている。大阪を離れて随分経つけれども、そこにグラフっていうのがいるって聞いて…」
そうして数年前に後藤繁雄氏が初めてグラフを訪れてきてくれてから、いくつかのプロジェクトが立ち上がる。
“code exhibition: new village”。これは後藤氏がミュージシャンの坂本龍一氏、デザイナーの中島英樹氏、クリエティブディレクター・空里香氏らと活動する「環境とクリエーション」をテーマとするグループである。インターネットなどのメディアを駆使して成り立っているこの集団に「場所」を与えてみるというプロジェクトを展覧会形式で行った。展覧会場にはcodeの仮設オフィスが設置され、そこからまた様々なプロジェクトが立ち上がった。
「集団でね。ジャンルを越えたいろんな人達が集団で何かを始めていくっていうのが、世界中で起こっている気がする。自分の部屋に友達を呼ぶような感覚でって言うのがあちこちで始まっているような気がした。」
中之島スケッチ。中之島公会堂で行われたグラフのコンセプトブックをもとにしたリーディング・パフォーマンス。そのパフォーマンスに後藤氏もインタビューアー的立場で本番に参加。後藤氏の質問にグラフのメンバーがリーディングや楽器の演奏などで呼応する。

「ある意味編集的嗅覚に頼って本能的に大阪に来てみて出会ったという感じかな。それで、すっかり居着いてしまってるよね(笑)。」

“gm super school”。東京で行われている編集スクールをグラフメディア・ジーエムのスクールシリーズの第1弾として大阪でも開催。すでに、このスクールの受講生によっていくつかのプロジェクトが形成されようとしている。様々な「プロジェクト」を通して有機的に繋がってゆく。そのプロセスそのものが編集であり、生き方となる。

「僕は、ちょうど万博の頃、大阪の豊中に住んでいたんだよね。それで洗礼を受けたのはゴダールでありウォーホルだった…。」

radio graf guest: 後藤繁雄

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