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日々是ダンス。踊る心と体から無節操に→をのばした読み物


12 京都の夏の体感温度 1

事務局代表でもある坂本さんが講師を務めた5月4日は、2時間半という短時間の内に、コンタクト・インプロヴィゼーションの基礎を知るだけでなく、創作からショウイングまでのプロセスをたどり、ダンスを“つくる”ことの不思議を体験する内容となりました。

具体的な進行を説明すると、まず、ペアを見つけて相手を動かす、自分も動かされる、といったコンタクトの基礎のワークを交互に行っていきます。このとき動きを誘導する方は、相手の体の状態を見ながら、どの部位をどの方向に動かして欲しいか、触れることで相手に伝えます。一方で動く方は、触れられた部位の感触をたよりに、動きの方向と強さを読みとってそれに応じる。こういった接触を通しての動かし動かされるワークに、目をつぶったり、手以外の部分を使ったりといったヴァリエーションの中で慣れてゆくと、次第に「動かされている」と「動かす」の境界が分けられなくなってゆきます。それが「“流れ”のように感じられるときは、気持ちがいいみたい」という声が聞こえてきて、なんだか納得。こうしてペアワークが定着した頃、コンタクトを連続させて8拍分の動きを決め、1組ずつ発表となります。ここで見るという作業が加わり、坂本さんのアドバイスで、いくつかのペアを組み合わせてタイミング、空間配置を建築的に展開してゆくと、みるみるうちに、“見られる”ものができあがってゆきました。その間の参加者の集中力はすばらしく、「(クリエイションの)初心者の人でも、こんなに上手に作品みたいに仕上げられるんや」とは、この日覗きにきていたダンサーの声です。

ここで“見られる”という言葉を使うと、ワークショップの習作であるがゆえに、「初心者なりに」とか、「素人でも」といったニュアンスが入り込んでしまいます。けれどもこの日のワークの中には、興味深いもの、見るべきものが確かにあったように感じられます。それは、連続する動きが美しい線を描く、あるいは何気ない動きが目を見張るような強さを帯びる、どのようなかたちをとるにせよ、見る者の心を動かした一つの事実です。では、そういった興味深い表現を、ダンス経験の浅い人たちが生みだし得たのはなぜなのでしょう。

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