●第1回ステージサロンの報告●
CCC発足時に目標のひとつとしたステージサロンが、くじら企画「密会」2月21日夜公演後に開催されました。かつてOMSのいくつかの公演では観終わった観客と劇団の交流の機会がもたれ、作品内容の解説や裏話を聞くことができました。観客の素朴な質問あるいは要望は創り手側の刺激にもなり、観客同士で言葉を交わすキッカケをも与えました。さらに幅広い交流を願ってCCCが参加した第1回ステージサロンの模様をご報告します。
当日の公演回終了後にはアフタートークが開催され、上演が済んだばかりの舞台上に劇場オーナー福本年雄氏と作・演出の大竹野正典氏それに次週の公演を担当するBlue,Blue,の門田剛氏が並ぶ。福本氏は再演をテーマに演劇祭を企画した意図、大竹野氏は初演時と大幅に脚本が異なった顛末を話される。門田氏が大竹野氏に尋ねた「なぜ犯罪を取り上げるのか」がナイス。公演本番中は、通路すら臨時の客席として開放するほどの混みよう。観客の約半数40人(推測)が、終演後も帰らずトークに聞き入る。最後に紹介された私たちCCC、おこがましくも舞台上に立たせていただき、グループの由来と趣旨、活動内容を手短に説明する。本ネットの掲載内容を、ダイジェストで一方的に話しただけだが。
その後は、劇団のご好意による打ち上げに参加。心づくしの手料理を食べたり差し入れの酒ビールを飲んだり。大竹野氏を囲んで質問したり、仲のいい他の劇団関係者同士が集まったり、いくつかの輪になって会話がはずむ。人数が多く、遠くの会話は承知していないが、あっという間に時間が過ぎ去ったことは確か。劇団関係者の中にCCCを既に見たという人もいてうれしい限り。もっと宣伝にこれ努めなくちゃ。
個人的には、まだ学生だという観客の「事件があった時は私1歳でした」の感想がショック。CCCの中にも世代差があり、作品のモデルとなった深川通り魔殺人事件を同時体験としてではなく記録としてしか知らない人がいるのだとあらためて教えられる。時代が変わっても、犯罪がなくなることはない。だからこそ、犯罪に独自のアプローチを続ける大竹野氏の試みがまた貴重に思えた瞬間でもあった。(雅)
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