log osaka web magazine index
   
 
“プラネット”をとりまく人々 3

約3年ほど前、自分がいた東京の配給会社に挨拶にと現れたのが松村厚氏である。彼は、第七藝術劇場での支配人を経て閉館を機に“プラネット”に関わる。そして今年の夏、ナナゲイ復活に伴ってまた同じポストについた。今は、もちろんほぼナナゲイの専属になりつつあるが、この数年、“プラネット”全般の制作担当でもあったので今なお“プラネット”の仕事も平行して関わっていたりもする(らしい)。

“プラネット”は、団体のようであっても会社でも何でもないので関わるスタッフはほぼボランティアだ。企画によっては、これもやり方次第なのだが予算をたて、たまに経費+αが賄われることがある。

“PLANET+1 ”のシネマテークは、基本は会員制だが初めて来ても誰でも参加できる。
会員は約300名。だが、どうみても採算度外視。
プログラムのセレクションは、富岡さんの「こういったものを観てもらいたい…」というほぼ“映画への思い”で組まれている。

どうやって運営しているの?と疑問に思うところだが、昨年関わってみてわかったのだがもう、これはここのスタッフのポケットマネーでやっているというしかない。

映画にとってのいわゆる“パトロン”のような…。

側で見ていると本当にやることはたくさんあって、可能性もいっぱい秘めた場所なので
自分も近所に住んでいたら何かしらお手伝いしたいところなのだが、如何せん、和歌山からだと交通費だけでも映画の2本分、往復に4時間を費やす。それを思うとボランティア、ってさすがに物理的にもちょっと無理なので、何とかならないかなあ、とは気にはなっているのだけれど。

映画関係のことにたずさわってみたい…という若者が絶えず入れ替わりつつ関わっている。
ここに居れば、映写ももちろん経験できるし、制作もすれば映画興行の流れや、業界の裏側も大体わかったりとざっくりは経験できる、まさに実践ワークショップ!
ただし、あれこれ親切におしえてもらえる余裕はないが。

現に、何人かがこの場所をきっかけに実際に映画関係の仕事に就いたり、東京に行って活躍している。

[ 6/10 ]