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「そういうことを考えても、結局"人と場所"かなと思うんです。究極のメディアが"人と場所"。世の中を変えるという原点に戻らなくちゃいけないと思った時に、やっぱり世の中は人が変えるんだから、人に投資しないといけない。寺山さんやジャーマンのような強烈な才能を持った人、とかね。あと、場所。クラブでも映画館でもギャラリーでもカフェでも、とにかく文化を発信できる場所がないと人が集まらない。それに場所が消えることによってせっかくのムーヴメントが一気に消えちゃうのは、いままでずっと見てきたから。

だから僕が最終的に考えているのは、人に投資することと、不動産業(笑)。自分で場所を確保したいのね。マジで土地を買いたいと思ってる。賃貸じゃ自由がきかないし、いまは土地の値段が随分下がってるから(笑)。

そして、カルチャー・センター的なものを作りたい。入り口にカフェがあって、中にはブックセンターがあって、映画館があって、ギャラリーがあって、パフォーマンスのできるスペースがあって……。実はこれも、原点に戻るってことなのね。天井桟敷は、常に海外のそういう施設で公演してきたんですよ。ロンドンのリバーサイドスタジオみたいな。そういうのを東京、大阪、名古屋と、どんどん、いっぱい作る。

もちろん日本にも、行政が作った文化施設というのは多々ありますよ。ただ問題は、運営する人間にサブカルチャーのDNAがないということでしょう。ちゃんとそういうDNAを持った人間が、ソフトだけでなく、ハードの設計から関わっていかないと。


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