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取材・文/村上美香

維新派が東京に行った。東京の“新国立劇場”の舞台に立った。これは、えらいことである。何がえらいことなのか・・・従来の維新派ファンには蛇足になるかもしれないが、まず、野外劇中心の維新派が「劇場公演」をするということ。さらに、漂流民のように地球のあちこちの村や島に流れ着いては、劇場を自らの手で立ち上げてきたアウトローな維新派が、オペラの殿堂「新国立劇場」で公演することになった、ってこと。主宰・松本雄吉さんは東京の情報誌に「まあ、うちの昔からのファンなんかは、カネに転びよった〜とか思うやろうねえ・・・ははは」とかいう先手必勝コメントを載せていたのには笑ったけど。ともあれ、維新派in東京・新国立劇場を、大阪は千日前在住の村上なりにレポートしてみよう。

東京の地理に詳しくない方でも、「新宿」ぐらいはどんな場所なのか想像つくだろう。その、「新宿」から京王新線でひと駅。「初台(はつだい)駅」に直結して“新国立劇場”はある。大劇場、中劇場、小劇場とあって、大劇場では『アイーダ』とか『フィガロの結婚』とか、いわゆる国内外のオペラを主に上演している。気品のある木壁のエントランスロビーには、オペラの舞台衣装などが展示してある。ガーデンテラスにはモニュメントや池があり、そこで、『アイーダ』に出演する外国のオケのメンバーや役者が待ち合わせをしていたり、台本を読みふけっていたりする。“Bonjur!”・・・美しいフランス人役者とすれ違ったりなんかして、いつの間にか気分もドレスアップ。
 つまり。新国立劇場、とは一般的にそーゆー場所なのだ。初日をいっしょに観た維新派通の友人Sは言った。「ここはプチブルが集まる場所だからねー。今日は、いつもの維新派の客層と違う気がするよね。服装もぜんぜん違うし・・・」まあ、今回は屋台もないからね。エントランスの雰囲気がぜんぜん違うのは仕方ない。アジアの屋台を彷彿とさせる維新派屋台、シシカバブやモンゴルパンの旨さを東京の人たちにも味あわせてあげたいよーな、秘密にしておきたいよーなフクザツな気分だけど。

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