log osaka web magazine index
英華「なぜか私の言うことをきくメンバー(笑)。そのメンバーは水泳もソフトボールも必ずメンバーいっしょやねん。鍵っ子の子とかいっぱいいてて。うちの家、小学校の真ぁ裏やねん」

いい位置ですなーっ!

英華「今、うちの姪っ子が小学生で、同じ教室なんやけど、皆が授業中に“おばちゃーん♪”って手ぇ振るから、授業中はカーテン閉めたぁんねん(笑)」

あははははははは(笑)

英華「せやから、そのメンバー、しょっちゅう、うちの家におったし。私帰ってないのに、皆、“ただいま〜”って家におんねん(笑)。私まだクラブやってるちゅうに(笑)」

うはははははは(笑)。なんとのぅ、男の子と外で遊んでたイメージありますけど

英華「その時分は、家まで上ってくる男の子はおれへんかったな。誘いには来るけど。ビー弾しよう、とか、ポッコンしよう、とか」

あ、また、ビー玉とか全部巻き上げたんちがいますのん?

英華「それが弱いねん。そういう勝負運はないねん(笑)」

ポッコンってなんです?

英華「牛乳瓶のフタ、手でポッコンって風送って、裏返ったらもらえるねん。ま、そーゆー、普通の子ぉでしたけど?(笑)」

え、いや、どうです?(笑)なぁんかちがう(笑)

英華「そう?」

だって、別に手ぇ引かれて寄席に行ったわけでもないのに、落語好きって

英華「小学校の時は落語より漫才師になりたかったかな」

…普通とちゃう(笑)。落語が好きになったのは?

英華「中学校に入って」

なんでです?

英華「おもろかってん」

んー、その頃の憧れの噺家さんとかは?

英華「そらもうっ!春團治(=三代目)師匠っ!!!」

あー、ちょっと色気のある芸風が好きなんや。それが中学ですか?

英華「小学校の時から。『道頓堀アワー』見てて」

(笑)小学校の時から色気のある芸が好きですかっ!

英華「んで、中学校の時に、ものっすっごいお笑い番組が増えたやん」

はい

英華「ラジオで、土曜日やったら、昼から、『ジャンボサタデーMBS』いうの、やってたし、お昼の寄席が1時間か2時間、漫才やら落語やらが流れてたし、夜は、9時半から『パルコ10円寄席』」

よぉ覚えてはりますねえ

英華「そんで、遊んでたグループの中にも寄席の好きな子ぉがおって、“交換日記しよう”言うて。それが、今日はいったい何本、寄席の番組を聴いたか、いう(笑)感想文を書いて(笑)」

普通、女の子の交換日記に書くことちゃうと思う(笑)。インターネットの落語サイトの掲示板みたいやないですか(笑)

英華「そうそう、掲示板みたいなん。“誰々の落語を聞いたが、マクラではウケるが落語ではウケない”とかな(笑)」

うぅわっ(笑)

英華「嫌な中学生やったよ〜(笑)。ほんで、ぼちぼち落語会に行きたいなと。その頃は、落語家になりたいという強い決意があったので」

それは中学の…

英華「中2の終わり。その時分のちょっと前に、『米朝落語全集』が何枚組かで出て、円都師匠との対談が付いてくるというのんがあって。あれ高価やったんかなぁ、お父ちゃんのお友達が三人でお金出し合うて買いはって、それをテープにダビングして。それを私、ずーっと聴いてたなぁ。せやから、私、この世界に入って、ハメもんのネタなんか苦労せぇへんかったんは、それで全部、きっかけも覚えてたから」

相当な数のネタですよねえ…

英華「それ聴いてて、なんと落語っちゅもんはおもろいもんやねやろ。すごいなと思ってね」

で、その普通の(笑)女子中学生は、噺家になると決意して、どうしたんですか?

英華「うん。弟子入りに行ったよ。角座へ」

えっ、いきなり!?どなたのところへ?

英華「楽屋へ行って、“すんません、春蝶(しゅんちょう)師匠いらっしゃいますか〜?”て、楽屋のおばちゃんに言うて」

桂春蝶さん?

英華「うん。私、春蝶師匠が好きでね。ほんで、終わるまで待ってて、んで、法善寺横丁の<路(みち)>へ連れてってもうて」

それが<路>さんへの行き始めですか?

英華「うん。こないだ訊いたら、マスター、その時のこと、覚えてくれてはったよ。“そういえば、”ここに座っとったなぁ”言うて…。んで、春蝶師匠が“いくつや”て訊かはって、“はぁ、14です。中3になります”言うたら、“今、お客さんのほうがなぁ、大学出て聴きに来はるから、高校へは行っとくほうがええで”言わはって。これは師匠からの命令や、と思うから、それから受験勉強したんや(笑)。私、噺家になろうと思ってたから、勉強もなにもしてへんかったもん」

で、高校へ入ってからは?

英華「その間に、落語会とか、あっちこっち行った。ほんで、高校2年生…んー、3年生になるっていう春休みに“もうあと1年で卒業しますっ!”って言いに行ったら、“なんや、オマエまだ…しつこいやっちゃのうっ”言われて(笑)」

あきらめたと思ってたのに!あははははは(笑)

英華「(笑)やっぱりびっくりしはったみたいよ」

それまでは訪ねて行かずだったんですか?

英華「いや、時々行ってたよ。“遊びに来たらええがな”って言うてくれてはったし」

で、どないでしたん?

英華「うん。せやけど、どうしても女の弟子は取られへん。“頼むさかい諦めてくれ”って言われて」

うーむ。なんかそこにいろいろありそうやけど(笑)。春蝶師匠もまだお若かったやろし(笑)

英華
「(笑)私が行った時、34、5やったかな」

奥さんいてはるのに、こんな可愛い弟子取ったら、そら、アブナイわ(笑)。

<< back page 1 2 3 4 5 6 7 8 next >>
  

HOME